椿冬華さんの書いた好きなことを好きと言うことが大事とわからせてくれる本です。
最初のページで「わたしは生まれつき耳が聞こえない。そしてだんだん見えなくなっていく目の病気もある。」
と言う重たい言葉からはじまって「絶望しかない…」と思いながらページをめくると
「でもわたしには好きなことがいっぱい!」と女の子の笑顔が広がっています。
旅行・小説・映画・ゲーム・漫画・お喋り・お絵かき・物語作り…等々大好きな事が綴られます。
最初に夜盲症で「夜」を手ばなした事からはじまり視野狭窄で「ボール」を手ばなし状況把握能力の低下で「みんなで出来る事」を手ばなし平衡機能の低下により「冒険心」も手放し光感覚障害により「昼」も手放し動体視力の低下により「テレビ」も手ばなし視力低下・色覚異常で「本」も手ばなし中心視野の欠如により「ヒト」もてばなそうとしています。
かなりツライ状況だと思うのですが椿さんは「わたしは諦めない」といろいろな事にチャレンジします。
前向きに終わる内容なのでこれを読んだ人は自分も頑張ろう…と思えるのではないでしょうか。
スマホ等を駆使して快適に生活される部分は現代人っぽくてかっこいいです。
漫画のワンピースの完結を見届けるまでは失明してられっか!という強い願いも書かれていて作者のポジティブさに元気をもらいました。
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最初に夜を手ばなした
著者 椿冬華
発行者 鉄尾周一
発行所 株式会社マガジンハウス
2020年3月12日第1刷発行
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