闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

飛ぶための百歩

視覚障害の14歳の少年ルーチョが主人公。ルーチョは2歳になって間もなく視神経の変性疾患をわすらっている事がわかり、国内や海外に治療を求めるも視力を失います。

5歳のとき徐々に焦点を合わせる力を失っていき、ゆっくりと視力が失われルーチョは暗闇に包まれます。

5年間目が見えていた事が強みになりルーチョは周囲のイメージを頭の中で描くことができ、どんなことでも一人でこなすことができます。

 

ルーチョはベアおばさんと山登りをするのがとても好きで、おばさんとルーチョの手をスカーフで結び、足に水ぶくれを作りながらも登山を楽しんでいます。

 

途中で密猟者目線のお話になります。山に住むワシのひなを売るために密猟者二人ががんばるのですが、密猟者目線のお話は不要だったかも。悪党の頑張る姿は美しくない…

途中でワシ目線のお話も入るのでワシ目線のお話も不要だったかも。ワシの考えが人間臭いので冷めます。(初めからワシが主人公なら問題ないのですがワシが人間と同じように思考するので擬人化っぽくなってしまっている)

 

同い年のキアーラとの出会いはボーイミーツガール的でさわやかです。すこし意地っ張りな所があるルーチョですがキアーラと話していくうちに心が緩んでくる所も若さを感じられて良かった。

 

1年後に再度山に来た時にはルーチョは盲導犬のアストロと一緒でした。アストロといると世界が広がり、親しい友人も増えました。今後は自分をどんどんさらけ出していける生まれ変わったルーチョになるだろうな、という良い終わり方でした。

 

※表紙の絵、はじめ見た時には女性かと思っていたのでルーチョが男性だった時には驚きました。素晴らしい絵ですがルーチョにぴちぴちのスパッツではなくズボンを穿かせてほしかったかも。

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作 ジュゼッペ・フェスタ

訳 杉本あり

イラスト まめふく

発行者 岩崎弘明

発行所 株式会社岩崎書店

2019年8月31日第1刷発行

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