最初にどこでも引っ張りだこの「星の王子さま」のお話からはじまります。。王子さまは可愛いのですがどこが面白いのかイマイチわかりません。イラストは好きですが私には星の王子さまは難しい。
このお話は重症複合型免疫不全症(SCID)のために清潔な部屋に閉じ込められた「マデリン・フルカワ・ホイッティア」が隣に引っ越してきた男の子「オリー」にベタ惚れするお話。
マデリンのママは日系三世なのでミドルネームが「フルカワ」です。
マデリンとオリーは旅行中に幸せな時間を過ごすのですが、タイミングよくマデリンが心筋炎になり苦しみます。本当に心筋炎になったタイミングが良すぎて笑えました。「今ここで!!」と物語感が感じられて萎えます。
まあ、この「重症複合型免疫不全症」と「マデリン」が闘っているというのは全くの「嘘」で「母親」が「マデリン」を手ばなしたくないため「マデリン」を「重病人」にして「部屋」に「閉じ込める」お話です。
ママは過去に事故で夫と息子を亡くし、マデリンだけは手放したくないとマデリンを監禁しますが、ママが医師という立場を利用し娘を監禁するのは心底ゾッとしました。
お話としてはよくある「囚われの姫」を「王子」が助け出すというオチがわかっているお話なので安心して読めるのですが毒親のママが気持ち悪すぎて人を選ぶ本かもしれません。
物語のオチも当然のように「星の王子さま」でげっそり。作家ならば他人の作品に頼らず自分の作品で〆て欲しかった。
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Everything,Everything わたしと世界のあいだに
著者 二コラ・ユン
画家 デービッド・ユン
翻訳 橋本恵
発行者 松浦一浩
発行所 株式会社静山社
2017年5月17日第1刷発行
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