作者の森住卓さんが「両親の住むボデネ村で、六本足の子牛が生まれた」とアヌワルさんに聞いた事によりはじまる本。
六本も足のある牛なんてすごい…見てみたい…と興味をひくはじまり方です。
友人のロシア人写真家と共にボデネ村に作者は向かいます。
普通は奇形の牛や馬は生まれると処分されてしまうのですが、飼い主のマイラさんは優しいので育てている事がわかりました。
写真家が二人もそろっているのだから六本足の子牛の写真がたくさん見られる、と期待しましたが写真はなかなか出てきません。
11ページ目に四行だけ六本足の子牛の話題がサラッと出てきてあと牛の話題は無し。
読み終わり「ええ…最後まで六本足の子牛の写真が無かったよ…」と思って裏表紙を見たら子牛がいました。
後姿で撮影されており、お尻のあたりから余分な足がヒョコヒョコ生えています。
小さい写真で良くわからないのでもう少し大きく掲載して欲しかった。
タイトルにもなっているのに本文に写真を載せずに裏表紙に載せるって?
子牛はむしゃむしゃ草を食べていて悲壮感もない写真なのでこちらを表紙に持ってきた方がよかったのでは?と思いました。
皮膚がんと肝臓がんを持つエレオガゼさんの写真も衝撃的です。手がゴツゴツしていて皮膚もささくれていてとても辛そう。
白黒なのでわかりにくいですが皮膚がんの症状が出ているのではないでしょうか。
子牛の写真は裏表紙だけ…という結果でしたが核汚染の悲惨さが伝わってきます。
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シリーズ核汚染の地球③ 六本足の子牛 カザフスタン共和国
文・写真 森住卓
発行者 小櫻勲
発行所 株式会社新日本出版社
2009年5月25日第1刷
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