闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

わたしのおとうと、へん…かなあ

フランスの「幼年期と染色体異常を考える21世紀の会」の提唱で創られた絵本です。

 

主人公はウサギの女の子リリ。弟の名前はドード。

リリの弟ドードが普通と違って少し「へん」だとリリが悩むお話です。

ドードの障害についてははっきり書かれていないのですがメジャーな染色体異常だとダウン症なのでおそらくダウン症なのではないでしょうか。顔だちもダウン症っぽい特徴があります。(かわいいです)

 

ドードはいつまでたっても大きくならないし、言葉もたどたどしく身の回りの事が上手くできないし、リリはイライラして怒ります。

でもリリの凄い所はそれでもドードが可愛いと思っており、一緒にいたいと思っている所です。

 

そしてドードの失敗(おもらし)によってパパは怒鳴り、ママが泣き出した時にリリは森へ飛び出しフクロウのおじさんに会います。

フクロウは大風の日に家を建てたのねずみの夫婦のお話をしてくれます。

大風の日に家を建てたらいろいろゆがんでしまったが、のねずみ夫婦はその家を気に入って大事にしている、という話でした。

家を支えてあげることはできるけど絶対にまっすぐにはならない、とふくろうおじさんは言います。

まがっている家=ドードとしてたとえているんですね。

遠まわしにドードは絶対にまっすぐ(普通のウサギ)にはならないと言っているのが残酷。

 

最後は少し成長したドードが元気よくしゃべりだす所で終わります。

うさぎの小学校の一年生になれるというポジティブな終わり方で安心しました。

 

最後に「このおはなしに出てくることば」が四つまとめられていますが、これを入れるくらいなら「染色体異常について」とか「ドードの障害について」とか一言入れた方が良いのにな…と思いました。

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わたしのおとうと、へん…かなあ

作 マリ=エレーヌ・ドルバル

翻訳者 おかだよしえ

発行者 竹下晴信

発行所 株式会社評論社

2001年9月10日初版発行

わたしのおとうと、へん…かなあ

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