闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

DX版ブラック・ジャック20 手塚治虫漫画全集420

デラックス版というだけあって表紙が銀色です。

表紙のブラック・ジャックが指を刺しているのが自分の傷跡というシュールさが魅力。

 

①「海のストレンジャー」では仲の良い兄弟の弟が大怪我をして治療するブラック・ジャックがイルカも治療をするというお話。このイルカは兄の仲間が食べようと銃で撃つのですが兄の「食あたりして死ぬぞ」という言葉で食べるのを止めています。

見どころはイルカをお姫様だっこするブラック・ジャック

 

②「執念」では膵体部のがんを持ちながらも患者の手術をする山之辺が主人公。

家族がかんで死んでいるので医者になってがん患者を治すという夢が素晴らしい…

山之辺が手術をした患者は肝臓がんだったのですが死んでからも手を動かし続けた山之辺の執念が感動的でした。

 

③「命のきずな」では航空事故で大火傷を負った女性と子供を治療します。ブラック・ジャック色盲の女性に自分の息子ではない息子を「息子」と言って引き合わせるのですがマズイ事になりそう。

女性の息子は青い目で引き合わせた子供はとび色の目…ばれる。母の家族や友人知人だとロベールが青い目であることは知っていると思うので家に帰ったら近所の人から絶対に指摘されます…

 

④「アヴィナの島」では年に一回のビキ・ビキの日というがけから飛び降り、海の底の貝を拾えたら好きな娘と結婚できるというイベントで骨折したクナを治療します。こういう危険なイベントがある島に生まれたら大変そう。

結局クナは大怪我から回復したら再度ビキ・ビキの日でアヴィナの為に飛び込むのですが、ズルをしようと先回りをして貝を持つアヴィナがクナと共にサメに襲われてしまい二人とも死亡してしまいます。

最後にアヴィナの小さな島に二人はたどり着いてブラック・ジャックが彼らを埋葬するのですが…ビキ・ビキの日にあわせて外国までかけつけるマメなブラック・ジャックなのに「飛び込みをやめるんだ」的な事を言わなかったのが不思議。

島にたどりついた死体のアヴィナが目をかっぴらいているのが怖いです。

 

⑤「戦争はなおも続く」では椎間板ヘルニアのルナンを治療をするブラック・ジャックが戦争に翻弄される話。治療の甲斐もなくルナンは戦争で死んでしまいます。戦争は誰も幸せにならないという事がわかるお話でした。

 

⑥「刻印」ではブラック・ジャックの昔の親友「間久部」が登場します。間久部と会った時のブラック・ジャックが嬉しそうな表情なのでよほど間久部が好きなのでしょう。

間久部の指を取り替える手術をしたのちブラック・ジャックは時限爆弾で大怪我を追いますが一命はとりとめます。

死刑囚となった間久部に最後「時限爆弾で俺を殺そうとしたのはおまえさんのサシガネか」と問うのですが…間久部は「違う」と言いますが…実際どっちなんだろう。

 

⑦「過ぎさりし一瞬」では銃創と弾痕を持つ今村健平が主人公。健平は「アレルギー」で他人の怪我が自分の体に浮き出る症状があります。不思議なアレルギーです。

ブラック・ジャックは健平を昔治療した医師を探しまわります。

ファスナー神父が昔治療したとわかるとブラック・ジャックはグイグイファスナー氏に詰め寄ります。ブラック・ジャックがここまで必死に人にせまるのって珍しい。でもファスナー氏が右手の指を二本失くした途端に塩対応になるのがリアルでした。

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DX版ブラック・ジャック20 手塚治虫漫画全集420

著者 手塚治虫

発行者 五十嵐隆夫

発行所 株式会社講談社

2005年2月23日第1刷発行

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