皆と同じような生活が出来ない弟をかわいく思いながらも恥ずかしく思ってしまう「きょうだい児」の気持ちが書かれている絵本です。
弟は病名不明ですが軽い知的障害があると思われます。何事もモタモタ、日常生活も親の手を煩わせるほどで話す事や運動も苦手です。
ある日、弟は友達に追いかけられてジャングルジムに逃げ込んでしまいます。いじめられている弟を見てボク(兄)が助けに入ります。
自分なりの努力をし、頑張って生きている弟を見て「こころはグチャグチャのままだけど弟が好き」と語る兄の気持ちが語られて終わります。
ボクと弟の日常はこれからも続いているので最終的にきょうだい児問題の解決にはならないのですが弟を見守る気持ちが強くなった兄の気持ちが美しいと思いました。
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みんなとおなじくできないよ 障がいのあるおとうととボクのはなし
作 湯浅正太
絵 石井聖岳
発行者 高野総太
発行所 株式会社日本図書センター
2021年2月25日初版第1刷発行
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