ある日トビウオのぼうやが死の灰をあびて…というなんともかわいそうなお話です。
死の灰なので当然治療法はなく、としよりのウミヘビのお医者さんを訪ねたり、ヒトデの病院やタツノオトシゴの薬屋もまわりますが手の施しようがありません。
最後は
「だれか トビウオの 小さい ぼうやを たすけて やれる ひとは いないでしょうか」
と読者に丸投げ、呼びかけで終わります。
暗い…テーマが重すぎる…すごくきれいな絵で描かれているので残酷です。
最後のいぬいとみこさんの書かれているページには「トビウオのぼうやの病気はなおりませんでした」とお答えするほかありません。
とトビウオのぼうやに死が待っている事がはっきり書かれています。
核汚染の残酷さがありありとわかる絵本です。
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トビウオのぼうやはびょうきです
作者 いぬい とみこ
画家 津田櫓冬
発行所 株式会社金の星社
初版発行 1982年7月
第81刷発行 2012年2月
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