2011年8月に出版された「ワイルズの闘病記」を改題・改訂し文庫化された本です。
作者はワイルズさんこと穂積良洋さん。小学三年生で発症、中学一年で再発、高校一年生で再々発、高校三年生にもなると再再再々発となり2010年8月1日に永眠します。
「初めに」のあとにすぐワイルズさんの「遺言」からはじまります。
死を目前にしながらも淡々と語っています。湿っぽいのが嫌いという事が良くわかる良い遺言だと感じました。
ブログに淡々と治療や思ったことを書いているのですが、ジョジョ好きなら読んでいて笑ってしまう部分が多いのではないでしょうか。
ワイルズさんはありとあらゆるところにジョジョネタをつっこんでくるのでわかる人は楽しいと思います。
「第三部完ッ!」
「最高に「ハイ!」ってヤツだアアアアア」
「ブラボー……おお、ブラボー!」
「歌でもひとつ歌いたいようなイイ気分だ」
「ディ・モールト」
等々。闘病記でここまでジョジョネタぶっこんでくる人はじめてなので笑ってしまいましたよ。
他にもうつ病の事やチック症の事、白質脳症の事などもきちんと書いてあり、頭の良い青年だったことがわかります。
ワイルズさんは宗教の信者が嫌いで、自殺する人間も嫌いと書いてあり、同じ気持ちのある私はスカッとしました。これ言える人あまりいませんからね。
(宗教は自由なので否定はしませんが苦手だし自殺する人も苦手)
父母に愛され幸せに生活するも最後には亡くなってしまうので悲しい終わり方ではあるのですが、こうして本が残り読むことができるので良かった。
どれくらいジョジョネタが使われているか気になる人は是非読んでみてください。
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不滅のワイルズ
著者 穂積良洋
発行者 瓜谷網延
発行所 株式会社文芸社
2021年6月15日初版第1刷発行
2021年7月10日初版第2刷発行
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