進行性筋ジストロフィー症肢帯型と診断された矢島達也さんが残した日記を本にまとめてあります。
序文は杉良太郎さんが書いています。
「中学二年生になって間もなく病に犯された」と達也さんの事を語っています。
杉さんは達也さんの日記を読み、日記を出版するように両親に進めています。
杉さんが出版を進めてくれたおかげで今、この本を読むことができるというわけですね。
日記は1976年からはじまり1980年に終わっています。
全体的にきちんとした文章でとても頭の良い人だったことがわかります。
勉強を頑張り、大学受験を頑張ろうとこつこつと頑張っていたのに夢が叶わず亡くなってしまいます。
亡くなり方は少し変わっていました。
ベッドで用をたさないといけなくなり、同じ年頃の看護婦さん(昔なので看護婦さんと書かれています)の前で恥ずかしい思いをしたくないと思った瞬間に達也さんの心臓は止まってしまいました。直接の原因は急性心不全でした。
母親も「自分の体を同じ年頃の女性に見られるくらいだったら、死んだ方が良い。彼らしい最後でした」と綴っています。
18歳と5か月は早すぎる死でした。
達也さんの日記は亡くなる六日前で終わっており、日記をつけていた事は母親もしらなかったそうです。
日蓮正宗の勤行がしょっちゅう出てくるので宗教が苦手な私には厳しい部分もありました。
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十七歳のエチュード
著者 矢島達也
発行者 竹内博
発行所 竹内書店新社
1981年10月15日第1刷発行
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