「遺伝子医療における社会的・倫理的問題を考える」シンポジウムの一部をまとめている本です。
貝谷久宣さんと日本筋ジストロフィー協会が編者なので筋ジストロフィーの話題がかなり多いです。
受精卵診断、出生前診断、遺伝子治療など最近よく話題になる単語がどんどん出てきます。
デリケートな問題なので特に出生前診断などは話題にすることが難しいのですが当時の出生前診断の考え方などが丁寧にまとめられています。
柳澤桂子さんの特別寄稿「筋ジストロフィーについて思う事」が興味深い内容でした。筋ジストロフィーの遺伝子が同定されたのはB.Bという少年が大きな貢献をしたからというお話。デュシャンヌ型筋ジストロフィーであった彼は交通事故にあい亡くなるも体の組織の一部が取り出され細胞は今も研究室の培養皿で生きているとか…SFの世界みたいです。
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遺伝子医療と生命倫理
編者 貝谷久宣 日本筋ジストロフィー協会
発行者 林克行
発行所 株式会社日本評論社
2001年4月30日第1版第1刷発行
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