主人公は山内きみ江さん。身長142センチの小柄な女性です。
いまでこそハンセン病は治ることがわかっているので恐れられてはいませんが昔はものすごい恐れられ方をしていて驚きました。
国が患者を隔離するために施設を作ってしまうなんて今では考えられない。
きみ江さんは子供のころにハンセン病にかかり国立療養所多摩全生園へ行くことになります。
園では園名という別の名前を名乗る事になるのですが…そこまでするか!と思いました。
園でご主人と結婚してもご主人は断種手術をされてしまいます。
人権とかどうなっていたんでしょうこの時代。
きみ江さんとご主人は養女真由美さんをを育てるようになりますが…真由美さんが結婚して生まれた子供の名前が麗桜(レオン)…レオンですか…キラキラネームですね…将来けっこうツライと思いますよレオンという名前は。
若い頃はいいと思うんですけど年をとってからの事を考えてあげて…
名前負けしないようにレオン君には頑張ってほしい。
最後にきみ江さんは福島を訪れます。
福島の子どもたちが放射能を浴びているからといって差別されることに対して自分がハンセン病で差別されていた事を重ねてとても辛そう。
こういう差別って本当になくならないな。
巻末に国立ハンセン病資料館の住所などが掲載されています。
一度行ってみたい所です。
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きみ江さん ハンセン病を生きて
著者 片野田 斉
発行者 今村正樹
発行所 株式会社偕成社
2015年2月初版1刷
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