ロードバイク大会で自転車事故を起こし、体が不自由になったゾウのボッチャが主人公。
絵本の中では脊髄損傷とは書かれていませんでしたが、本人の体験が元ということで脊髄損傷のカテゴリーにまとめています。
目を引くきれいな色使いの大胆なイラストで、なかなか暗めのお話なのですが悲壮感がありません。
目の前のりんごに鼻(ゾウなので鼻が長いのが生きている)を伸ばそうと必死になっているうちに自分がまだ生きている事に気が付き、前向きな気持ちになるボッチャに感動。
最後はボッチャが自転車に乗っている後姿の絵で終わっています。これは実際に体がなおって自由に自転車に乗ることができるようになったというわけではなく、もう自分の事は自分でできる…という意味なのでしょうね。
ボッチャのこれからの未来を応援したくなる絵本でした。
この絵本、口にペンをくわえて描いていたなんて思えない位のクオリティです。
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ボッチャの大きなりんごの木
著者 滝川英治
発行者 三宮博信
発行所 朝日新聞出版
2021年8月30日第1刷発行
2021年10月20日第2刷発行
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