小児がん、横紋筋肉腫で亡くなった重信くん(悠太くん)を見守る母の記録本です。
重信くん(悠太くん)と書いているのは重信くんの名前が二番目の名前だから。
母の純子さんは、厳格な父に不満を抱いて家を飛び出し、20歳の頃に年齢差のある妻子のある男性に惚れこみ、悠太君を身ごもります。
妻子持ち男に入れ込んで最終的に失望し、悠太君が二歳になったころに男と離れる際に悠太という名前を重信に変更しています。
男と別れるために(そもそも妻子持ちなので結婚はしていないと思うのですが)わざわざ子供の名前まで変えるか?と不思議に思いました。
純子さんは全体的に考えをそのまま口にするタイプなので重信くんは可哀想だと思いました。
重信君が愛されている事はものすごくわかるのですが…
たった六歳なのに「このままで行ったら、シゲくんは間違いなく死んでしまう」とか母親から言われたら「死」が頭の中でいっぱいになってしまいます。
「夏までしか生きられないって」
「治療しなかったら、3月のお誕生日まで持つか、持たないかだって」
とか母親から言われるのは辛すぎる。
私は病気は告知派ではありますが、時期を選んで告知した方が良いと思いました。
重信君の痛みや苦しみが綴られている読んでいて辛い闘病記でした。
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ママでなくてよかったよ 小児ガンで逝った八歳 498日間の闘い
著者 森下純子
発行者 三室徹
カバー絵 森田美智子
発行所 有限会社比良出版
2000年9月1日第1刷発行
2000年11月20日第3刷発行
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