16歳の猫「ことら」が腎不全になり、段々と死に向かっていく様子を丁寧に書いている物語。
メイン登場人物は「ことら」以外に三人。ことらよりも年下のぜんそく持ちの一真、猫アレルギーのお母さん、大阪に出張に行っているお父さんです。
お母さんは猫アレルギーながらもことらに対して愛情を注いでいます。
だんだんと弱っていくことら、かさむ治療費、猫への介護…など重い内容が続きますがいつかはだれでも死ぬという事をお母さんが一真に語るシーンがとても印象的です。
お父さんが出張先からことらの死に目に会うために出張先から帰ってきたのがビックリ。お父さんは超能力者だったのかも。いくら何でもピンポイントで死に目に会いに出張先から自宅に戻ってくるのは相当凄いと思います。
かわいい猫が死ぬので重苦しい話だとは思うのですが華やかなイラストで悲壮感はあまりなく、スッキリ読めました。
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ぼくんちのねこのはなし
作 いとうみく
絵 祖敷大輔
発行人 志村直人
発行所 株式会社くもん出版
2021年12月16日初版第1刷発行
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