闘病記しか読みたくない

闘病記しか読みたくない管理人「つばめ」のブログです。日本中の闘病記が読みたい。悪趣味だと言われようが闘病記や病気をテーマにした本から感じ取れる生への記録に感動している毎日。本の紹介はネタバレを含みます。道端のポスターの写真等を撮るのも好きです。すべての写真は自分で撮影しているものです。

ブラック・ジャック2 手塚治虫漫画全集152

表紙は布のようなものを持つブラック・ジャック。今回もブラック・ジャックは様々な病気と向き合います。

 

第1話「奇胎」

お腹の大きい妊婦さんがメイン。貧血や流産などをくり返しており体調があまり良くない事がわかります。赤ちゃんが石の殻に包まれるという病名不明の症状でブラック・ジャックが手術。ブラック・ジャックは子どもの殻を持ち帰りますが個人的に持ち帰るのは気持ち悪いな~と思いました。(医者や研究者だったら研究対象なので気持ち悪くはないのでしょうね…)

 

第2話「二度死んだ少年」

犯罪を犯し投身自殺をした少年をブラック・ジャックが助け、助けるものの死刑になってしまう…という残酷なお話。死刑にするために助けたのでは無いというブラック・ジャックが印象的。

ただ私の考えとしては「二度死ぬ」方が正しいと思います。犯罪を犯した者が自分で勝手に死んでしまうというのは許される事では無いはず。

※大阪のビル放火犯が大勢の死者を出した際に自分が大火傷を負うも医師団は治療をしていましたが、治療もむなしく犯人が死亡した際にはほとんどの人が「回復後、罪を償って欲しかった」と語っていたのでブラック・ジャックの考え方は少数派だと思います。

 

第3話「ピノコ愛してる」

交通事故にあいトラックに轢かれ内臓破裂となった少年がチアノーゼを起こし死亡してしまうという悲しいお話。ブラック・ジャックは両親に腎臓提供を願うも移植は間に合わず…母親は腎臓提供を申し出ましたが、父親はクズなのでお金お金と大騒ぎです。こんな父親の元で生きていても不幸になる事は間違いないので少年にとってこの死はある意味幸せだったかもしれません。

 

第4話「アリの足」

小児まひまたの名をポリオで体が不自由な少年が本間丈太郎の書いた「ある身障者の記録」という本を読んで自らも自分の足で歩く旅をするお話。ストーカー気味のブラック・ジャックが見どころ。

闘病記好きとしては私も「ある身障者の記録」を読んでみたいです。

 

第5話「万引き犬」

万引き犬ラルゴ登場。ラルゴは危険を察知し人を助ける為に物を盗るという行動を繰り返します。最後は地震で家の下敷きになってしまうというオチが酷すぎ…

 

第6話「目撃者」

爆発物により飛び散ったガラスの破片が眼球に刺さり、視覚障害となった女性にブラック・ジャックが眼球移植をし、またすぐに見えなくなるお話。第2話の「二度死んだ少年」と同じく二回も苦しみを味わう事になる女性の気持ちを考え手術を断るもお金につられて手術をするブラック・ジャック。ただ、このお金は最後に手術をした女性に渡すよう伝えて去るというオチが凄いと思いました。

 

第7話「めぐり会い」

ブラック・ジャックの元恋人のめぐみさんが登場。子宮がんであることが「女であることをやめてしまう」と発言するブラック・ジャック…今だったら絶対言ってはいけない言葉だと思いますが昭和49年のお話なので仕方ないか。

今だったら普通にめぐみさんは女としてブラック・ジャックと恋人同士でも通用すると思います。ストーカー気味のブラック・ジャックが見られます。

 

第8話「古和医院」

無医村で30年医師を続けている古和先生に惚れこみバセドウ病の少女の治療を手伝うブラック・ジャックのお話。古和先生の人柄の良さが良くわかるお話です。割とブラック・ジャックは可愛いおじさんに弱い所がありますよね。

 

第9話「焼け焦げた人形」

たしかこのお話は私がブラック・ジャックを一番最初に読んだお話だった記憶があります。父親の実家に置いてあったチャンピオンコミックス版で読みました。火傷を負った少年を助けるため火事の中手術をするブラック・ジャックが素晴らしいです。

 

第10話「コマドリと少年」

腎臓病で具合の悪い少年をコマドリが見守るお話。手塚先生の描く小鳥はものすごくかわいいので最後に死んでしまったのが可哀想すぎました。

見どころは小鳥用に薬を調合してあげた薬屋さんの優しさです。

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ブラック・ジャック2 手塚治虫漫画全集152

著者 手塚治虫

発行者 野間省一

発行所 株式会社講談社

1978年10月10日第1刷発行

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