先天性胆道閉鎖症の鈴木聡子さんが書いた日記をまとめた本です。
たしかこの本は学校の課題図書だった気がします。
小学生くらいの時にクラスの後ろの学級文庫に置いてあった記憶があります。
昭和57年に出版された本なのですが、子供の生活はあまり変わらないので聡子さんの日記は古くなった感じがしません。
(スぺリオはわからない人が多いかも?いまだとリコーダーって言いますね)
現代の日記でも十分通用する内容です。
本の中にでてくる「胆道閉鎖症の子どもを守る会」がまだあるので驚きました。
本に出てくる団体を検索したりすることが多いのですが、たいてい解散していたりするのに…
巣鴨ときわ教会もありますね。巣鴨に行く際に見に行ってみたいかも。
ヤングランドは閉館してしまいましたね。
子どもの日記のためスゴイ事件が起こったり恋愛話があったりするわけではないので淡々と日常話が書かれています。
おじいちゃんの失踪が事件と言えば事件ですがサラっと書かれていただけ。
病気の子供たちとのやり取りがでてくるのですが、子供同士の残酷さに震えます。
軽い病気の子供たちが重病の子供たちを下に見ているところ等が恐ろしい。
さと子さんの妹の言葉の「今日は、お姉ちゃんの家へ帰るんだね」
という言葉も残酷すぎ…
数十年ぶりに改めて読み直したらさと子さんの頭の良さに驚きます。
頭が良すぎてほかの子に嫌われている描写があるのですが確かに頭が良いと感じられます。
生存されていたら本とか出版していただろうな。
さと子の日記
著者 鈴木聡子
発行所 ひくまの出版
昭和57年2月初版発行
昭和58年12月第18刷